とほうにくれるよ

コレクターズの4枚目のアルバム「PICTURESQUE COLLECTORS' LAND」
やっと聴きました。

加藤・古市・チョーキー・リンゴ田巻によるコレクターズ最後の作品であり、ほんとにすばらしい!みな大絶賛する理由が分かりました。
ロック史に残る名盤、とかはいろんなロックをあまり知らないので気安く言えませんが私個人にとってほんとうにツボなアルバム。

そして改めて思ったのはやはりこのメンバーでの楽曲がツボなんだな〜と。
5枚目を予感させるところはたくさんあるにしても、やはり決定的になにかが違うというか。なにかっていうかメンバーが違うんだけど。あとプロデューサーがついているところか。ちなみにNo.5でいちばん好きなのは「きみの素敵な金時計」。しかし今改めてNo.5の曲目を見てみてると、やはりいい曲多いなあ…比べて話すのはむずかしいというか、お門違いなのかもしれない…

初期作品を聴いた順番は、「僕を苦悩させるさまざまな怪物たち」→「虹色サーカス団」→「僕はコレクター」→「PICTURESQUE COLLECTORS' LAND」
順番通り聴いてたらまた面白かっただろうな。それぞれを最高!と聴いた順に思ったわけです。
とりわけ虹色とコレクターはほんとに大好き。そしてこのピクチャーレスクはそれに並ぶツボのハマりよう。僕を苦悩〜もツボな楽曲ばかりだけど、一枚のアルバムとしてたまらない、と思うのは前者3枚かな〜。

コレクターはファーストにして完成度が高すぎて、わたしが評価するまでもないと思うのですが。ゆるがない基礎、という感じ。まっすぐに、シンプルに。
2枚目の虹色にはなんともいえない美しさを感じる。節々に現れる孤独。だけどポップで楽しい。
3枚目は割愛して、本題の4枚目。

1曲ずつ感想を書いていくと終わらなさそうなので笑、アルバムで初めて聴いた曲を重点的に。というかまだ全曲聴き込んでいるわけではないので今現在のお気に入りの紹介ということで…。

ミドルナンバーから始まる展開は虹色を彷彿とさせます。1曲目の「マーブル・フラワー・ギャング団現る!」からすばらしい!
まずタイトル、なんなんでしょうね?笑 このポップ・センスがたまらないのです。どこを切り取っても魅力的なナンバー。

8曲目「彼女はワンダーガール」(いきなり飛びましたが)
これ最高に好きです。この、僕と彼女しかいない、二人の王国ですか。季節感まったくなしの笑。それゆえにいつでも聴ける。
「ひとりおろおろ とほうにくれるよ」の部分がとってもツボ。サビで「ワンダァァー!」と叫ぶように歌うところもすっごくいい。ライブで聴いてみたい!

上記と並べて聴いてしまうのが13曲目の「あの娘は僕の太陽なのさ」
タイトルからロマンチックが止まりません。ユニコーンの「あなたが太陽」を思い出しました。(こちらも大好き)
よく聞くテーマですが…あの娘は太陽で、自分のことは枯れたサボテンやワイングラスに溺れる虫に比喩するところが加藤ひさしワールド全開。きらきらまぶしいだけじゃない、あの娘の存在が自分にとってものすごいものだというのが感じられます。サビは軽快で楽しいですが、サビ前に行くまでが切なさ満点で美しいです。すっごい好き。

次の「S・P・Y」は踊りだしてしまいそうなナンバー。「んー」がたまりません。「つぶらな瞳は特殊なカメラ 僕の企み お見通し」がツボです。

上に挙げてる以外の曲も大好きな曲ばかり。ものすごい好きなアルバムです。なんだろう?この楽しさは…。そして時折感じる美しさ。ソングライターとしての加藤ひさしはもっと評価されてもいいと思うんです。多くの人に聴いてほしいなあ。